日南の海から生まれる、塩のものがたり

 

宮崎県日南市の港町・油津の海の恵みを活かして、丁寧なものづくりを続けている「ここく」さん。Hi,Gelatoの塩ミルクに使わせていただくのは、ここくさんがつくる平釜炊きの海塩「沖の潮」です。

お話を伺ったのは、代表の加藤さん。
油津港から船で海へ出て、海水と黒潮が出会う場所まで向かい、そこで塩づくりに使う海水を汲み上げているそうです。

塩は、ただ“しょっぱい”だけのものではありません。
海の成分、火の入れ方、結晶になるまでの時間。
そのすべてが重なって、味わいの印象が変わっていきます。

ここくさんの塩づくりには、効率よりも、おいしさのために手間を選ぶ姿勢がありました。

 

 

加藤さんが塩づくりで大切にしているのは、ミネラルの量をただ増やすことではありません。

大切なのは、バランス。
ミネラルが多ければおいしい、というわけではなく、多すぎるとえぐみにつながることもあるそうです。また、ナトリウムが強く出すぎると、塩味に角が立ってしまう。だからこそ、ここくさんが目指しているのは、人の体になじむような、自然でまろやかなミネラルバランスです。


塩そのものが主張しすぎるのではなく、素材の味を引き立てること。
Hi,Gelatoの塩ミルクに使ううえでも、このやさしい塩味はとても大切な要素になります。

 

 

ここくさんの塩は、平釜製法でつくられています。

一般的な塩づくりでは、太陽や風の力を使って水分を飛ばし、塩分濃度を高めてから煮詰める方法もあります。その方が効率よく、たくさんの塩をつくることができます。
けれど、ここくさんは、汲み上げた海水をそのまま平釜に入れ、約2〜3日間かけてじっくり炊き続けます。時間も燃料もかかる、決して効率のよい方法ではありません。それでもこの方法を選ぶのは、余計なものをできるだけ入れず、えぐみの少ない、まろやかな塩に仕上げるため。


火の前で、ゆっくりと海水が結晶へと変わっていく。
その時間の積み重ねが、ここくさんの塩の味をつくっています。

 

 

ここくさんの塩づくりは、とても手間のかかるものです。

約3トンの海水を汲み上げても、できあがる塩はおよそ40キロほど。数字だけを見ると、とても少なく感じるかもしれません。けれど、その少なさこそが、海水をそのまま炊き上げる製法の証でもあります。

一気に大量につくるのではなく、時間をかけて、少しずつ。
海の水分が抜け、結晶が生まれ、塩として形になっていく。

その工程には、自然の恵みを無理に急がせない、ここくさんらしいものづくりの姿勢がありました。

 

 

できあがった沖の潮は、ただ強くしょっぱい塩ではありません。

口にしたときに感じるのは、まろやかな塩味と、あとから広がる自然な旨み。
塩味の角がやわらかく、素材にすっとなじむような印象があります。

Hi,Gelatoの塩ミルクで活かしたいのは、まさにこの部分です。
ミルクの甘みを引き立てながら、後味をすっきりと整えてくれること。
甘さの中にほんの少し塩の輪郭があることで、ジェラート全体の味わいに奥行きが生まれます。

塩が主役になりすぎるのではなく、ミルクのおいしさをそっと支える。
沖の潮は、そんな塩ミルクにぴったりの素材だと感じました。

 

 

ここくさんは、塩だけでなく、在来種の大麦や大豆を育て、味噌や醤油などの発酵食品づくりにも取り組んでいます。

素材を育てるところから、加工し、届けるところまで。
その一つひとつに、加藤さんの考え方が込められています。

今回、Hi,Gelatoの塩ミルクに沖の潮を使わせていただくことで、普段は塩そのものを意識していない人にも、ここくさんのものづくりに触れてもらえるかもしれません。

甘いジェラートの中に、日南の海から生まれた塩が入っている。
そう思うだけで、ひと口の味わいが少し特別なものに感じられます。

 

 

塩ミルクは、一見シンプルなフレーバーです。
だからこそ、使う塩の個性が味に表れます。
強すぎればミルクの甘みを消してしまい、弱すぎれば印象に残らない。

ここくさんの沖の潮は、そのちょうどよいところで、ミルクのおいしさを引き立ててくれます。

日南の海で汲み上げた水。
平釜でじっくり炊き続ける時間。
手間を惜しまず、まろやかな味を目指す加藤さんのこだわり。

Hi,Gelatoの塩ミルクを通して、そんなここくさんのものづくりや、宮崎の海の恵みを感じてもらえたら嬉しいです。

 

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